下山事件

下山事件(シモヤマ・ケース) (新潮文庫)

下山事件(シモヤマ・ケース) (新潮文庫)

ヒジョーに難しかった。
文庫本になってすぐくらいに買ったのに、
読んでは止め、読んでは止め…を繰り返し、やっと終わった。
根本的にこの事件のことなんて何も知らずに読み始めたので、
戦後の混乱期、アメリカ軍との関係、政治の世界、
何も知識がないばっかりに理解できないことばかりで、
次から次へと出てくる関係者についていけなかった。
大物といわれる人たちまでがおびえる闇、
その恐ろしさがわからないからもどかしい。
真実を知りたいと思う人たちがいるんだから話してしまえばいいのに!って、
もう半世紀も昔のことなのに!って、
平和な時代を呑気に生きる私は思ってしまう。
なんかくやしいなぁ。
理解したいと思うのに。


だからといって、この事件の関連本をほかにも読み漁ってみようとは思わない。
どこまでいっても真実は闇の中だ。
同じように出版されたほかの2冊の本との関係も
気にはなるけれど、先にこの本を読んでしまった以上、
きっとまっすぐな目では読めないだろうから。
難しいもんだね。
様々なしがらみが。


そんなこんなで、私は下山病には感染できなかったようです。